金の瞳*銀の瞳②
レミィ、ウルルートクリア~シンシア攻略中
※ネタバレあり
決してボリュームが多いとは言えない…この時代のエロゲーを考えれば標準的なテキスト量だとは思うんだけど、そのほとんどがヒロイン個別のイベントなんで、全体的な尺に比べて意外と満足感はある
と、三人目のヒロイン攻略目前にして、思ったことを書いてみた
さらに言えば、一つの物語をそれぞれのヒロインの視点から見ることによって、内容がどんどん補完されていくタイプのシナリオだね
一人のルートをクリアしただけでは、まだまだわからないことが山積みだという
顕著なのはウルちゃんのルートかな
あれは本筋とはちょっと離れてしまうから、例外という扱いになるのかもだけど
例えば、レミィルートでシンシアが魔物に攫われた理由は、シンシアルートをプレイすると判明する…みたいな感じで、四人のヒロインを全員攻略することによって、作品の全体像が把握できるといった仕様かな、と
わたしはこういうのも謎解きみたいで面白いというか、辻褄合わせや設定の整合性を取る、みたいにパズル感覚で楽しめると思うけど、人によってはどうなんだろう??
風の噂で聞いたことがあるけど、気に入ったヒロインしか攻略しない、みたいな遊び方をする人もいるらしいし
まあそれはそれで、意中のヒロインと恋愛を楽しむ、というギャルゲーの意義に沿ったプレイスタイルではあると思うんだよね
エロゲーなのにエロシーンを未読スキップする勢については、宇宙人と対話するぐらい分かり合えない気がするわ
それはそれとして
攻略可能なヒロインが二人も死んだシナリオのエンディングか、これが…??
あまりにも爽やかすぎて、この気持ちをどこにぶつければいいのやら…となった
けど、二人の門出は素直に祝福する
シンシアもエロゲーにありがちなレイプ死するハメにならんでよかった…だって魔物に攫われた聖職者だよ、薄い本が厚くなる響きだよ
レミィルートはいろいろ目を瞑ればハッピーエンドではあるし、物語の核心にもある程度迫れるので、最初にやっとくとシナリオをふわっとでも掴めるからいいかもね
ウルルートはいろいろ悲惨…この笑顔に騙されて油断してはいけない
まだ年端もいかなさそうな(実際は250歳らしいけど)少女の目の前で実の母親が斬首されたり、ウルちゃん自身も執拗な迫害に遭ったりと、見てるだけでも辛すぎる展開が続くわ…
でも、いろんなことを乗り越えて、勇者と魔族の女の子が平和な世界を望むというエンディングは、美しいものであるべきよな
ウルちゃんは確かに人間に母親を殺された、人間の中にも魔族に家族を殺された者は大勢いる…
その辺の折り合いのつけ方は…まあ、書き出したらキリがないわな
ダグアが良いヤツになってくれて、わたしは嬉しいよ
ちなみに、このルートでは主人公が自分の正体に気付くことはないし、エミュールおばさんの正体も不明のままなので、ちょっと脇道に逸れた話とも言える
人間のだーりん殿にも寛容なじぃやイケメン
そろそろシンシアルートも終わりそうなんだけど、ちょっと疑問が…
主人公ってさ、勇者の生まれ変わりだとか、魂が宿ったとか、そんなんじゃなくて勇者本人ってことで…いいんだよね??
ちょっと時系列がよくわからんのだが…
この話って、人と魔族の戦争が終わった直後の話ってこと??
主人公、結構若そうだもんね…歴戦の戦士って感じじゃないし、魔王討伐から何十年も経過してるとは思えないもん
ええ…終戦直後のメンタリズムかな、あの世界の人間たち…
戦争で受けた心と身体の傷がまだ生々しいままなら、ウルちゃんの立場とか、もっと微妙なものになりそうなもんだけど
魔王と勇者の結末については、たぶんクロノルートで一番詳しく語られるだろうから、それを待つことにするわ