お嬢さま至上主義

とあるポンコツギャルゲーマーの日常です

あまりに美しい姫君の姿に 誰もそばに寄ることができません

甲児くんとカイザーさんの365日

5/9『四つ葉のクローバー』

 

ここ最近、日課に組み込まれたとあるミッションのため、今日も買い物帰りに河川敷までやってきたカイザーさん

買い物袋をよいしょと地面に置くと、はいはいのポーズでかわいいお尻をふりふりしながら、うーんと、えーと、と探し物をする

なかなか見つからないことは事前に調べてわかっていたけど、でも今日こそは見つかるかもしれない…と思うと、三十分は頑張ろうという気になる

…その頃、甲児くんは降って湧いた残業にちょっぴり憂鬱な週末の午後を過ごしていたが、ピロンと鳴ったスマホを覗いてみると、カイザーさんから「幸せのお裾分けだよ、残業がんばってね」のメッセージと共に、四つ葉のクローバーの画像が送られてきた

おかげでめちゃくちゃやる気が出た甲児くんは、二時間ぐらいかかりそうだった残務整理を一時間で終わらせると、お土産のコンビニスイーツと一緒に上機嫌で帰宅した

食後にサブスクで映画を観つつスイーツ食べつつ、あのクローバーをその後どうしたのか聞いてみると「せっかくだから摘んで帰ろうかとも思ったんだけど…でも、それだと幸せを独り占めしちゃうみたいで、もったいないなぁ、と思ったの。あのまま残しておけば、また誰か別の人が見つけた時に、きっとその人も幸せになれるよね」と、カイザーさんらしい優しいことを言うので、甲児くんは映画を観終わるまでカイザーさんの頭をなでなでしてあげる

四つ葉のクローバーの効果は絶大だ…と、うっとりしちゃうカイザーさんだった

 

 

 

今日は、放っておくと際限なく溜まっていきそうな甲児くん×カイザーちゃんの学パロ妄想を吐き出す日とする!

まだまだ二人が出会ったばかりの一年の春頃の妄想なので、特にエロくもラブくもないけど、ダメなお方は回れ右して帰ってね!

 

 

 

入学式の次の日は、一日がかりで身体測定が行われた

カイザーちゃんは(1ミリでいいので背が伸びてますように…!)と南無南無しながら身長計に乗ったが、結果は去年と一切全くこれっぽっちも変わらなかった…

でも、めげないしょげないカイザーちゃん

胸囲の測定時も(1ミリでいいのでおっきくなってますように…!)と、これまた南無南無してから測ってもらったが、やっぱり現実は厳しかった…

高校生ともなれば、発育のいい子だと大人顔負けのバインバインでボインボインな娘もいるけれど、一体わたしはいつになったらセクシーなブラをつけられるようになるんだろう…と、断崖絶壁を見下ろしながら溜め息をつくカイザーちゃんだった

そんなカイザーちゃんは、小学生の頃にお兄ちゃんが買ってくれたスポーツブラを今も愛用している

物持ちがいいね、カイザーちゃん!

身体測定は体操服で行われる

甲児くんたちが通う高校は、女子の体操着はブルマを採用…なんて時代錯誤かつエロゲーみたいな学校ではないものの、短パンは短パンでも、結構短めのショーパンである

そのため、大抵の女子はジャージの長ズボンをはいているが、カイザーちゃんには一番小さいサイズでも裾が長すぎるので、動きやすいよう短パンにしてみた

…ら、上着も当然ぶかぶかで、短パンがすっかり隠れてしまい、まるで「はいてない」みたいになった!

何も気にしてないカイザーちゃんと、密かにざわつく男子…

もちろん甲児くんもドキドキが止まらなかったけれど、カイザーちゃんのことを不埒な目で見ている輩たちを、自分のことは棚に上げて成敗して回った

 

運命の入学式から約一ヶ月が経ったものの、未だに一言も会話ができていない甲児くんとカイザーちゃん

お互い、話しかける隙と話題を探っているものの、なかなかうまくいかない…

というのも、ぷにぷにしててちっちゃかわいいカイザーちゃんの周りには、常に女の子たちの壁ができている

見た目も性格もかわいいカイザーちゃんは、それまでノンケだった女の子たちにも「カイザーちゃんとなら女の子同士でもいい…!」という方向へ舵を切らせているが、お兄ちゃんズの存在が抑制力にもなって、カイザーちゃんは襲うものではなく愛でるものという共通認識のもとに彼女たちは結束していた

登校してから帰宅するまで、ずっと女の子たちに囲まれているカイザーちゃんに、突撃していく勇気を甲児くんは持てないでいた…

甲児くんも甲児くんで、同性の友人が多くできて、休み時間には何かと話しかけられる

ちょっと直情的なところがあるけれど、面倒見がよく、どんな相手でも分け隔てなく接してくれる気のいい兄ちゃんタイプな甲児くんは、友達の層も幅広く、何だったらちょっと離れたクラスの子からも声をかけられる

そういうわけで、常に誰か男の子が近くにいる甲児くんに、男子への免疫がゼロなカイザーちゃんが寄っていけるはずもなく…

帰宅後、自分の部屋でベッドに寝転がり(今日も全然話せなかった…)と天井を見上げる甲児くんとカイザーちゃんは、本人たちが知らないところでシンクロしている

 

入学後、初めての大きなイベントである遠足が行われた

といっても、ちょっと行ったところにある低めの山に登って、お弁当を食べるだけなんだけど

カイザーちゃんのお弁当は、お兄ちゃんズがアホほど張り切って作ってくれた二人の合作であり超大作でもある、映えまくりなキャラ弁

めちゃくちゃかわいい出来栄えに、女の子たちはキャーキャー大盛り上がり

そんな風に、同性の気軽さでカイザーちゃんと簡単にお話ししたり、お弁当のおかずの交換ができる女の子が羨ましい甲児くんのお弁当は、いつも通り自分で作ったもの

最低限の栄養バランスだけ気を付けて、後は自分が食べたいものを適当に詰めた、ベースは茶色いお弁当だけど、男子ウケはいい

雑談の中で、自分でお弁当を作っていることを言うと、友人たちに驚かれる甲児くん

…そんな甲児くんたちのお話に聞き耳を立てていたカイザーちゃんは(お料理できるんだ…!すごい…!)と、また一段階、尊敬メーターを上げる

自慢じゃないが、今まで包丁に触ったこともない(調理実習の時は、お兄ちゃんズから密命を帯びたマヤちゃんによって刃物と火からは遠ざけられていた)カイザーちゃんは、いつの日か甲児くんにお料理を教えてもらいたいなぁ…と夢見るようになった

帰り道、うっかり転んで膝をすりむいちゃったカイザーちゃんを、交代でおんぶするお友達の女の子たち

ちっちゃくて軽いカイザーちゃんは、女の子の力でも容易に背負えてしまうのだ

その様子を、甲児くんは(俺も女子だったら、あの中に混ざれたのか…)と、物欲しそうに眺めてしまった…

 

 

 

学パロって、やっぱり卒業すると学パロじゃなくなってしまうんやろか…

…閃いた!

高校卒業と同時に結婚して、エッチも解禁された若夫婦が仲良く大学に通えば、それも立派な学パロやないか!?

ハァハァ…妄想が…捗る…