甲児くんとカイザーさんの365日
5/18『何でもない日』
休日だけど珍しく、八時前に目が覚めた甲児くん
気付いて近寄ってきたカイザーさんをお布団の中に引きずり込んで、おはようのチュッチュを開始する
キスの回数が十五回を超えた頃、このままエッチなことされちゃうのかな…と思い始めたカイザーさんだけど、エッチなことなら昨夜しこたまやったので、さすがに朝からおっぱじめるようなことはなかった
気が済んだ甲児くんはカイザーさんを抱っこしたまま二度寝して、次に起きた時には九時半を過ぎていた
既にあたためるだけとなっていた純和風の朝食をおいしくいただいた後は、何をするでもなく、まったりごろごろ
甲児くんが休みの日には最低限の家事だけすることにしてるカイザーさんを手伝ったり、ちょっと内職をやってみたいと言う甲児くんと30分ぐらいお花を作ったりしてると、あっという間にお昼が来た
お昼はオシャレなカフェごはん風のパスタ
後片付けの後「今日はこのままおうちデートだね」と意気投合して、買い置きしてあったおやつの中にポップコーンがあったから、暗くなるまでサブスク映画三昧に終始した
夜は何となく二人きりでたこパした、めっちゃ盛り上がった
明日は月曜日、甲児くんのお仕事に響かない程度にエッチした後は、ぎゅっと抱き合っておやすみなさい…
何にも特別なことはなかったけれど、お互いにとっても充実した一日だった
銀色③
第三章クリア
※ネタバレあり
章ごとのボリュームがそんなでもないから、寝落ちクイーンのわたしでも、割とサクサク進められているのではないだろうか
…寝落ちさえしなきゃもっと進められるのにチクショウ!
でも睡眠時間を確保することも、生きていく上では大事だからね…
ああ、もっと上手に時間を使いたい…
舞台は明治か…大正かな??
一気に時間が飛んだ感じだけど、第四章は現代の話っぽいので、さもありなん
両親を亡くして身寄りのない姉妹は、力を合わせて必死に日々を生きていたのだけど、ここでもまた銀糸が悪さをして…
とも言い切れないのが、この章のポイントだと思う
確かに事の発端は銀糸だったかもしれないけど、銀糸があろうがなかろうが、こういった悲劇は起こりかねないものじゃないだろうか
とにもかくにも、キチゲ解放した姉のエキセントリックさが目を惹いてしゃーなかった
こいつ、おもしれー女すぎる…
どんなに優しい人にだって、自我もあればエゴもあるからね…
人を恨んだり憎んだりしない人間はいない、もし仮にそんな人がいたら、その人は聖人なんかじゃなくて嘘つきだと思う
かわいさ余って憎さ百倍と言うけれど、夕奈お姉ちゃんもそんな感じだったんじゃないかしら
朝奈ちゃんからすれば、たった一人残った肉親だから、簡単に見捨てられないって気持ちもわかるんだけどね…
でも、もうああなっちゃったら、どっちかが死ぬまで片付かなかった問題なんだろう
そう思うと、気が触れた姉が死んで、まともな妹が生き残るという、丸く収まる終わり方ではあったんだけど…
物足りねぇ~!!!
誤解だったってわかって、姉妹が仲直りして、さあこれから両親が遺してくれた洋食屋を盛り立てていこう、という流れになった時は「えええ~???」となったけど、その後すぐにまた姉がキチゲ解放し出して「これこれ、これが見たかったんだよ!」となり、何やかんやあってイカれたお姉ちゃんが妹を追い詰めたところまでは、非の打ち所がないおもしれー女だったのに…
なんか最後に理性を取り戻して死んでいった…
もっとはっちゃけた地獄絵図を期待していたのに…
まあ、あれから主人公は殺人の罪で投獄されるかもしれないし、妹も姉がいなくなった洋食屋を維持できずに店は潰れるというバッドエンドが待っているのかもしれないけど…じゃあそれ書いてよ、っていうね…
主人公も妹も死ね、と姉が銀糸に願った結果、時代からして例の大地震が起こった…とかやってくれてもよかったのよ??
相手のことを想って行動したのに、そのことごとくが裏目に出て、大切な人を傷つけてしまう…という、やるせなさを描いたエピソードとしては、素晴らしい内容だったと思う
姉の「誰かのためというのは無責任な生き方である、誰かのためという大義名分を振りかざして、その誰かに行動の全ての責任を押し付ける」というクッソ鋭い指摘も含めて、よくできた話だった
本当の意味での「誰かのため」なんてものは存在しないんだよね、それって巡り巡って自分がやりたいことを誰かのせいにしてやりたいようにやってるだけだよね、っていう
それを理解できなかったことが朝奈ちゃんの罪だったのよ
そういや、銀糸の前の持ち主だった朝奈夕奈姉妹のお母さんの名前、あやめっていうんだね
なくはないだろうけど、そんなありふれた名前でもないだろうに…
いろんな時代のあやめちゃんが、銀糸と関わっているのだろうか