甲児くんとカイザーさんの365日
10/11『その先のこと』
どうせなら前日から雰囲気作りしなよ~、と無駄に気を利かせたシローくんが友達の家に泊まりに行ってしまったので、それなら…と懐かしい古巣にやってきた二人だけど、さすがにさやかさんには根回しできなかったらしく(弓教授は今朝から県外に二泊三日の出張中)、微妙に気まずい中タコパの準備をしていると、Zもやってきた
「なんだかお兄ちゃんに会うの恥ずかしい!」とカイザーさんが真っ赤になって隠れちゃったので、残りの準備を女性陣に任せ、野郎二人で研究所の外周をぐるりと散歩することに
「昨日カイザーに何か言ったのか?」「いや、べっつにぃ~??」と、すっとぼけるZと並んで、秋の虫の大合唱を聴きながら歩く
話題は自然と子どものことへ…
「生まれてくるんが待ち遠しいなぁ~、あ、お赤飯炊く用意しとかんとなぁ~」と上機嫌なZに、ふと気になって「なぁ、何でそんなにお前まで嬉しそうなんだ?」と聞いてみる甲児くん
俄かに真顔になったZに「…妹から何も聞いてないんか?」と逆に尋ねられるも、特に心当たりがなくて首を傾げる
立ち止まったZが星空を見上げながら、「…ワイらみたいな存在からしたら、子孫を残すっちゅーのは、そらもう大変な意義があることなんや」と語り始める
「ワイも妹も、定まった寿命がないやろ?定期的にメンテしてもろうて、調子の悪い部品は取り替えて、中身もアップデートし続けてもろたら、半永久的に生きられる。でも、人間はそういうわけにもいかん。どんなにご長寿さんやって、いつかはのうなってしまう。なあ甲児くん、聞いたことないか?人間がほんまに死んでしまうんは、誰からも忘れられた時や、って。甲児くんは何度も地球の危機を救ったエラい人やからな、しばらくはみんなの間で語り継がれるやろうし、何やったら教科書にも載るかもしれん。けどな、それは甲児くんの情報や。ただの文字とか、記録や。何のぬくもりもないし、いくらでも捏造できてまう、あやふやなもんや。でもな、子孫はちゃう。そこに確かに甲児くんがおったから、子どもがおって、孫がおるんやろ。どうやっても覆しようがない、甲児くんが生きた証…ほれを遺す相手に自分が選ばれて、妹はめっちゃ嬉しいはずやで。ワイももちろんそうや、ほの相手にワイの妹を選んでくれて、めっちゃ嬉しい。甲児くんが妹以外の誰かと子どもを作っても、妹はその子や、そのまた子どもを心の拠り所にして生きていったやろうけどな、やっぱり自分との子どもやと思うたら、特別やん?」
妹は口下手なとこあるからな~、と言いながら再び歩き始めたZの後を、しばし呆然としていた甲児くんは慌てて追いかけつつ、その頭の中はカイザーさんとの今までの思い出でいっぱいになっていた
桜華⑩
ソルネエンド
※ネタバレあり
ふむ、種族の差を「ソルネちゃんを人間にする」という、ある意味では裏技で、ある意味ではオーソドックスな解決法で埋めてきましたか~
あるあるといえばあるあるだけど、ハピエン厨としては、嫌いじゃないわよ
やりようによってはメリバにも持って行ける、幅広い解釈が可能な手よね

館の物神たちとソルネちゃんとの間にある依存関係について論じていた時は、ソルネちゃん→物神も確かに過保護なんだろうけど、主人公たち周りの人→ソルネちゃんも、まあまあ過保護なのでは…そこから変えていかないとダメなのでは…という気もしていたものの、最終的には丸く納まってめでたしめでたし

これも一つの愛の奇跡やね…これには純愛厨もニッコリよ
物神が人の想いから生まれたものなら、その中にはその人の愛や思い出がいっぱい詰まってるはずなのよね
長い長い生の途中で心は擦り切れ、摩耗し、だんだんと壊れていくものだとしても、それを遅らせたり、あるいは防いだりしてくれるのは、やっぱり他者との交流だと思う
典型的な陰キャで、ぼっち上等なわたしでも、そう思う
だから後は本人の気の持ちようというか…
そういや、物神の記憶ってどのくらい持つものなのかね??
辛いことや嫌なことも、時間の経過によって薄れたり、忘れられたりするものなんだろうか
今回、主人公やソルネちゃん、そして他の物神たちが経験したことって、人間としては生きていく上では当たり前に経験し、葛藤し、乗り越えていくようなものじゃん??
大抵の場合、親は自分より先に死ぬものだし、自分だっていつ何時どんなことになるかわからんし、失恋なんてそんじょそこらに転がってる他愛もないエピソードの一つっしょ
でも、99%の人たちは、そんなことで死ぬほど絶望したり、この世の終わりを迎えたような気持ちにはならん(と思う)
それには他に心の支えがあるとか、痛みを分かち合う相手がいるとか、理由はいろいろだろうけど、一つにはどんな悲しみも苦しみも、時間が経てば忘れてしまえる…ってのもあると思うんだよね
そりゃ完全に忘れることは難しいと思う、ふとした瞬間に思い出しては床をのた打ち回りたい気分に襲われることもあるだろう
でも、四六時中そのことばかりを考えるって段階からは、比較的早く脱出できるのでは??
そうやって、どうにかこうにか生きているもんじゃない??
死んだ人のこと、いなくなってしまった人のこと、その時の身を引き裂くような悲哀の感情を忘れるのは、決して薄情なことなんかじゃないんだよね
むしろ、生きていくために必要な、健全な行為なんだと思うわ
悲しさ、寂しさ、虚しさを全て忘却の彼方に追いやった後に、大切な人とのあたたかい思い出だけが残れば…そうやって人は前を向いて生きていけるんだと思った
だから忘れていいんだと思う、懐かしいものに変えていっていいんだと思う

ところで、守人と国家機関って切り離された組織なのね…
ますます謎が深いわ、この連中の周辺事情って
霊木は町の名物として観光客向けの目玉にもなってるっぽいけど、奇跡の話はどのくらい巷に浸透しているんだろうか
ただの眉唾ものの噂だと思われてるの??
もし、それなりの信憑性を持って語られているとしたら、奇跡目当ての人間が大挙して押し寄せそうなものだと思うけど
いいものでも悪いものでも、想いの強さ次第で霊木は力を与えてくれるんでしょ??
代償なんて知ったこっちゃねぇ、自分の命と引き換えにしたって叶えたい願いがあるって人は少なからずいそうだし、たとえ願いの内容が誰かの死を望むものだとしても、それこそ霊木からすればどうでもいいことなんでしょ??
よく平和でいられるな、この世界…
最後は人になったソルネちゃんと主人公との間にできた子どもが、将来的に博物館の管理人を引き継ぐ…ってことだったけど、年に数人しか来客のない博物館を維持する財源は、一体どこにあるのか??
守人基金から出てんの??
てか、そこそこ面白そうな博物館なんだから、もうちょい人気があってもよさそうなんだけどなぁ
物神たちは人を怖がっているらしいから、わざと人除けをしてあるんだろうか…
でも、完全にシャットアウトしてるわけでもなさそうだし…
?????
…と、ここで試してみたところ、桜華編のヒロインを一人でも攻略すると闇使い編もプレイできるようになるみたいね
うーん…でも、まずは桜華編を終わらせておく方がいい…かな??
というわけで、お次は紗雪ちゃんを攻略するぞ
ケモ状態でのエッチは…ないですよね、わかってますよ!