お嬢さま至上主義

とあるポンコツギャルゲーマーの日常です

君のいない世界は 悲しみで溢れていて

甲児くんとカイザーさんの365日

10/23『父性』

 

たまの外食と買い出しを兼ねて、家からちょっと離れたショッピングモールまで来た二人

蕎麦屋さんで食事を済ませた後、生活用品と食品売り場をぐるりと回って必要なものを買い揃えた

…と思いきや、サッカー台で買ったものをエコバッグに詰めてると、カイザーさんが「あ、お醤油が切れそうだったの忘れてた…」と、それだけもう一度買いに行くと言う

甲児くんもついていこうとしたけど、「お醤油買うだけだから、すぐ終わるよ。それより荷物を見ててほしいな」と言われると、その方がいいな…と、レジが見えるところでカイザーさんの帰りを待つことに

大きな柱に凭れかかり、何気なく周囲を眺めている甲児くんの視界に、数人の子どもが遊んでいるキッズスペースが入ってくる

下はハイハイしている子から、上は幼稚園の年長さんぐらいの子まで、基本的には親がついて見てるんだけど、中に一人、どうにも利かん気の強そうな男の子がいる

案の定、お母さんの言うことも聞かずに走り出したと思ったら、甲児くんの目の前で支えようとする間もなく転んだ

もちろん、ギャン泣き

男の子を立たせてあげて、全身を検めるも目立ったケガはない

「ほら、男がそんなに泣くもんじゃないぜ。これからはちゃんとお母さんの言うこと聞いて、あんまり困らせんなよ」と、肩を軽く叩いて駆け寄ってくるお母さんの方へと送り出した

ぐずりながらも頷いた男の子がお母さんと無事に合流するまで見守る甲児くんの背中に、突き刺さる視線が…振り向くと、柱の陰からお醤油のボトルを抱えたカイザーさんが覗いていた…

一連の流れを見られていたことに妙な気恥ずかしさを覚えていると、ちょこちょこと近付いてきたカイザーさんが心底嬉しそうに「今の甲児くん…すっごくパパっぽかったね!」と笑うので、「いつの間に覗きが趣味になったんだよ、このスケベ!」と照れ隠しに抱きついた

 

 

 

元から人外なカイザーさんの人外パロディというよくわからない自己満企画も、はや第五弾…月日の流れを感じるな…

そんなわけで、今日は陰陽師甲児くん×式神カイザーさんの妄想まとめだよ!

相変わらず元ネタに対してはふわふわした知識しかないので、おまそう、と思ってもらえたら幸いだよ!

 

 

 

陰陽師

 

式神を使役し、世のため人のため、悪しき鬼と戦う人々の総称

昔は天皇にも認められていた由緒正しい職業だったけど、時代の変遷と共に立場もどんどんと変わっていき、最後に大々的な百鬼夜行が行われた江戸時代後期以降、その権威は失墜の一途を辿り、近代化も極まった昨今では「鬼?そんなのいるわけないじゃん」という民間人の認識の変化のあおりを一方的に食らって、落ちぶれるところまで落ちぶれている

それでも細々と流派を受け継ぐ人たちの尽力によって、辛うじて昔からの血脈と技術が生き長らえている

とはいえ、もはや陰陽道一本で食っていける時代ではなくなったため、妖しい霊感商法に手を出したり、やらせの心霊動画で収益を上げているインチキ陰陽師も増加中

 

・甲児くん

 

そのルーツを辿れば飛鳥時代まで遡る、その道のプロからすれば眩いばかりに光り輝く超一流の家系に生まれた、霊力ゼロの跡取り息子

弟の方は人並み(といっても、一般的な陰陽師並みではなく、あくまで一般人並み)の霊力を持って生まれてきたので、家督を継がせるなら弟の方か…という声もなくはなかったものの、おじいちゃん(存命中)と契約を結んでいる式神マジンガーZとの相性は良く、暫定的に陰陽師組合の次期トップと見なされている

霊力が皆無なのに、どうして式神の中でも特に神格の高い魔神を制御できるのか、誰も彼もが首を捻っている

国から予算を振り分けられていた時代ならいざ知らず、ほぼ形骸化して雑務だけが残っている組合のトップなんてなりたがる人はいないので、政争に巻き込まれることもなく、至って平和な日々を送っている

そろそろおじいちゃんのお古ではなく、自分自身の新しい式神と契約する年頃になっているけれど、本人は「俺の相棒はZだけ」と、あまり乗り気ではない様子

 

式神

 

陰陽師の要請に従い、護符やヒトガタなどの媒介を通じて、現世とそこに住まう人々を守るために幽世からやってくる、善き魂の総称

魂が持つ霊格に応じて、式神となった時の姿形や能力値が決まる

大抵は不定形のもやのような存在や、四つ足の獣を模した存在であることが多く、人型に近付けば近付くほどレアリティが高くなり、式神としての性能も良い

中でも魔神と呼ばれる式神は別格で、頭部と胴体と四肢があり、人に近いかたちをしていながら、その身を鋼鉄の鎧で覆い、人からかけ離れた容姿をしている

高位の式神を使役できるかどうかは、陰陽師の才覚によるところが大きく、中でも魔神は一子相伝の技により契約を結ぶとされている

現在、その秘技は兜家の長男のみが知るところである

総じて人を愛し、慈しむ心を持ち、自ら輪廻の輪を外れてまで人を救おうと考える、優しきものたちである

 

・鬼

 

幽世の下層にて蠢き、機会さえあれば現世の平穏を脅かそうと企んでいる、悪しき魂の総称

彼らは皆、生前に大きな罪を犯したり、積み上げてきた徳を失うような振る舞いを行った者たちの死後の姿で、待てど暮らせど輪廻の順番が回って来ず、いつしか生あるものに対する羨望と嫉妬の念で我が身を染め上げることとなり、余計に輪廻のサイクルから遠ざかるという悪循環に陥っている

大半は低級霊だけど、現世に出てきたならば、揃いも揃って生きている人間の肉体を乗っ取ろうとする

普通の人間は鬼に抵抗する術を持たないものの、本能的な防衛反応により、鬼の魂との同化を拒絶することはできる

ただし、拒絶反応の先に待つものは、死である

稀に適合する者もおり、その場合は肉体を持った鬼となって、非常に厄介な存在となる

最後に確認されたのは江戸時代の後期で、その頃はまだ現世と幽世との境目が曖昧だったと論じられている

現代に蘇った鬼たちは何者かによって生者の魂との拒絶反応を抑制する措置を施されており、憑依に成功すれば高確率で肉体を得られる

肉体を持った鬼の力は、精神体だけの時よりも格段に上がる

 

・現世と幽世

 

いわゆる、この世とあの世である

現世で死んだ魂は幽世へと移され、そこで現世で積んだ徳と犯した罪とに向き合いながら、輪廻転生を待つ

現世は生者の国、幽世は死者の国と区別されることもある

幽世には様々な階層があり、上へ行くほど天国のような環境で暮らすことができ、下に行くほど地獄のような責め苦を味わうこととなる

どこに行くかは現世での行いを総合して決められるので、死者に選択の余地はない

幽世から現世へ戻る際には一切の記憶がリセットされる(たまに例外もいる)けれど、現世から幽世へ行く時には生前の記憶を保持したままなので、もう幽世から現世へは戻りたくないと思う魂も一定数おり、その魂が高い霊格を備えていれば幽世に留まることも可能

なお、霊格の高さと性格の良し悪しは比例しておらず、幽世の最上層は徐々に霊格の高いクソ野郎の溜まり場と化してきている

現世でネコを被っていた彼らは、幽世に来ることにより本来の邪悪な性質を発揮し始めたため、幽世のシステムでは野放し状態である

新しい魂は現世にしか生まれない

 

・現代における百鬼夜行

 

始まりは静かなものだった

全国各地でまことしやかに囁かれる都市伝説の中に、少しずつ異形のものが混ざり始めた

実質的な被害が出る前から、これは鬼の仕業に違いない、と年配の陰陽師を中心に推測されてはいたものの、何せ実戦は数百年ぶりだし、ここしばらくは各家に伝わる術式も座学としてしか扱われてこなかったため、現世のどこに幽世へ繋がっている歪みが生じているのかも把握できないまま、被害は拡大していった

組合に所属している家々が連携して歪みの場所を突き止めた頃には、全国各地に小さな歪みが無数に開いてしまっていた

(歪みの数が増えたおかげで、察知しやすくなったという皮肉な結果である)

けれども微細な歪みでは低級の鬼しか出入りできないので、どうして今頃になって歪みができたのかという根本的な疑問を抱きつつも、歪みの修復作業が済めば大した騒ぎにはならないだろうと、誰しもが楽観視していた

数百年にわたる天下泰平の結果、式神との契約方法を歴史の影に埋もれさせた家系も少なくなく、まだ学生である甲児くんもZともども雑魚退治に駆り出される

小さな歪みから現れる鬼は力が弱く、魔神の力の前にはなす術なく蹴散らされていく

おじいちゃんやZは新しい魔神との契約を急かしてくるけど、俺にはZがいれば怖いものなしだ、と自信を深める甲児くんとは裏腹、当のZは浮かない顔だった

兜家に伝わる式神との契約には、自身の血を混ぜて作られた護符が使われており、霊力ではなく血が直接的な媒体となっているため、霊力を持たない甲児くんでも有効な護符は作れる

Zはおじいちゃんの血と契約しており、護符の修復が可能なのもおじいちゃんだけである

こればかりは血の繫がりがある家族でも不可能で、おじいちゃんも年が年だからいつまで護符を修復できるかわからない、とボロボロの護符を見せられるけど、それでも甲児くんには踏ん切りがつかなかった

小さい頃から一緒に育ってきたZを切り捨ててしまうようで、気が進まない…そう言うも、別に甲児くんが新しい式神と契約したところで、自分がおじいちゃんの式神であることには変わらない、これからもずっと一緒にいられる、と説得されるだけ

もう自分もロートルなのだから、もっと強い鬼が出てきたら、どこまで戦えるかわからない…そんなZの心配は杞憂に過ぎないんじゃないか、と連戦連勝で慢心している甲児くんは、そう思っていたのだけど…

ある日を境に、状況は一変した

各地の歪みが一挙に巨大化し、強力な鬼が次から次へと這い出してきたのである

式神との契約手段を失った陰陽師に鬼と戦う力はなく、日本中で鬼による被害が多発する

これまでとは一味も二味も違う鬼に、甲児くんとZは手も足も出ないまま、圧倒的な敗北を喫する

式神であるZにダメージが蓄積するごとに、媒介の護符も次第に幽世の魂を現世に留める力をなくしていき、ついには真っ二つに破れてしまった

消えかけのZから投げ出された甲児くんは、自分が持ち堪えていられるうちに早く新しい式神を呼べ、という親友の身を案ずるZの声に背中を押され、流れ出した血で自分自身に印を記す

あれだけ口を酸っぱくして言われながらも、結局、今に至るまで護符を作ることはしていなかったのだ

己の五体をヒトガタと定義し、自分自身を依り代にして式神を召喚する…そんなことをすれば、甲児くんもただでは済まない

通常は契約者と式神との間に媒介というワンクッションを置くことにより、人に比べれば遥かに強大な式神の力を現世にて行使できるわけで、媒介がなければ全ての反動を契約者本人が背負うことになる…もちろん、常人では耐えきれない負荷だ

どの道、このままでは鬼にやられて死ぬのだから、だったらせめて目の前のこいつだけでも道連れにしてやる、と腹を括った甲児くんは、幽世より魔神を呼び出した

大地を引き裂き、空間を歪ませ、空へと咆哮を轟かせながら、人々の安寧を脅かす鬼を打倒せんと、心優しき怒れる使者が今、現世へと顕現する――

 

ま、それがカイザーさんなんだけどね

あまりにも長くなりそうなので、ちょっとこの記事は二分割することにしよう…

というわけで、続きはまた明日だよ!