お嬢さま至上主義

とあるポンコツギャルゲーマーの日常です

ぽっかり空いたこの穴は二度と 返してと泣き迷った路頭

兜一家の仲良し365日

1/30『ラテアート』

 

その晩、甲児くんが家に帰ってくると、居間の扉を開けた瞬間にふわりとほろ苦くてちょっぴり甘い、いいにおいに包まれた

「ただいま」と声を掛けながら覗き込んだ先には、「おかえりなさい」と顔をこちらに向けながらも、手を休めないカイザーさんと、ニコニコとその手元を凝視している瑠璃ちゃんがいた

マグカップの表面を爪楊枝でちまちまやっている様子に、ふと懐かしい記憶を刺激された甲児くん

そう、カイザーさんの、本人的には大したことないと思っている、でも周りから見れば大変に自慢できる、いくつかの小さな特技のうちの一つ、ラテアートだ

興奮気味な瑠璃ちゃんからの「ぱぱー!まますごいんだよー!こーひーにいろんなえをかいてくれるのー!」との報告を受け、コートを脱いだだけの状態で二人の傍に腰を下ろすと、一緒になってカイザーさんの作業を見守る

「もう…るぅちゃんってば、大袈裟だよ~」と苦笑するカイザーさんの手によって、ミルクの泡の上にいろんなキャラクターが生み出されていく

擬人化された動物から、瑠璃ちゃんが最近お気に入りのアニメに出てくるマスコットキャラ、さらには家族の似顔絵などなど…その度に瑠璃ちゃんはキャッキャと手を叩いて大喜びだ

…その脇で、完成後に一通りの称賛を浴び終えたエスプレッソを飲んでは、マシンから新しく注ぎに行き、そしてまた飲む…という無限ループに陥っているZが、「もうおなかたぷたぷなんやが…」と情けない声を上げていた

「えへへ…るぅちゃんがとっても喜んでくれるから、ついつい調子に乗っちゃった…」と、珍しく失敗しちゃったカイザーさんなのだった

 

 

 

静寂は闇の調べ④

依子エンド

 

※ネタバレあり

 

 

 

主人公がどうして依子さまを好きになったのかもわからなければ、依子さまがどうして主人公を好きになったのかも語られないまま、館内のどなたかの陰謀に巻き込まれ、そして気が付けば全てを有耶無耶にしてハッピーエンドを迎えましたわ

な、なんだったんですの…このルートは…

 

 

こちらが一草さまの家庭教師として雇われている、門脇 依子さまですわ

口調も物腰も柔らかく、あまり自己主張をするタイプの女性ではございませんが、時折こうして芯の強い一面も覗かせてくれますのよ

一草さまと同じタイミングで満州から引き揚げてきた組ですが、その時に母と幼い弟を亡くして身寄りを失い、一草さまには弟の影を重ねているようですわ

また、一草さまと同じ船に乗っていたという縁から、穂積家に雇われることになりましたの

それゆえ、一草さまとの間には、強い絆があると考えて良さそうですわね

また、そういった過去から、此度の戦争に対して思うことがありそうですわ…

 

というネタがほとんど活かされないまま、ただただひたすらに時間を浪費したルートでしたわ…

 

完全に部外者である依子さまとイチャイチャしていても得られる情報は特になく、真相の追究もなされませんでしたが、一草さまルートとの違いはちらほら見受けられましたわ

脅迫に使われたのがノートではなく紙切れでしたとか、血塗れにされていたのが一草さまのお母さまの形見であるフランス人形ではなく出所不明の市松人形でしたとか(ただし、フランス人形の方も行方不明になっていたようですわ)、テグストラップが油トラップに変更されていたとか、二階にある主人公の部屋の窓を割ったのが投石ではなく銃弾に変更されていた…などなど

どういう意味があるのか、よくわからない変更ばかりですわね…

一草さまルートとは別の下手人がいらっしゃるという暗示なのか…はたまた、あまり同じ展開が続きすぎるのもどうかと思ったライターさまの小粋な気遣いなのか…

…でも、二階の部屋にいる主人公を階下の庭から拳銃で狙うなんてこと、可能なんですの…??

ただ窓を割るだけならできるかもしれませんけど、それこそ石を投げれば済む話では…??

石よりも殺傷力の高い武器を持ち出してきたことから、お命ちょうだいムーブの一環だったのではと予測されますが、そもそも部屋の中のどの辺りにいるかすらわからなさそうですけども…??

 

 

相変わらず一草さまの思わせぶりな発言が続きますが、この依子さまとのやり取りを見る限り、やはり尚一朗さまの病状については知っているんですわよね…

じゃあどうして、ご自身のルートで尚一朗さまと相対した時、あんなにも驚いていらっしゃったのか…

…ふと思ったのですけど、ルートごとにヒロインの持っている知識の量が変化する、なんてことはあり得るのかしら

だっていわば個別ルートって、パラレルワールドみたいなものでしょう??

主人公が一草さまを選んだ世界線と、依子さまを選んだ世界線は、決して同一のものではないはずですわ

ならば一草さまを選んだ世界線で一草さまが知り得なかった情報を、依子さまを選んだ世界線の一草さまが知っていたとしても、そこに矛盾は生じないのでは…??

ギャルゲーと推理モノは相性があまり良くないのかもしれませんわね…

 

それはそうと、弟さまを流行り病で亡くしている依子さまに対して、その例え話はあまりにも残酷ですわ…

一草さまには、もうちょっと淑女の嗜みとしてデリカシーを身につけていただきたいですわ…

 

尚一朗さまも出番が回ってきたと思いきや、いきなり死体になってしまわれましたし…

ほんと、何だったのかしら、このルート…

 

そういえば、尚一朗さまがお亡くなりになった後、伝染病の患者を匿っていたとか何とかで、館に警察やら記者やらが押し掛けるシーンがありますけど、一体どなたが通報なさったのでしょう??

そこそこ土地も資産も持ってそうなお家柄ですし、ぶっちゃけ人一人くらいこっそり埋葬できそうなものですが…

尚一朗さまのために人殺し(確定ではありませんが)をやらかそうとする人々の間に、死者が出たから法律に則って弔わなければ…なんて倫理観があるというのも、変な話ですわ

 

 

隔離されている尚一朗さまが出歩いていたというのも、おかしな話ですわ…!?

(これって、冒頭で主人公に呉服屋の場所を教えたのが尚一朗さまだった、って意味ですわよね??)

 

そして、相変わらず主人公がどうして館にい続けたのか、納得のいく説明はございませんでしたわ…

依子さまとの接点がなくなるから…と考えられなくもありませんけども、だったら両想いだとわかった時にさっさと二人でどこへなりとも行ってしまえばいいだけのことですしおすし