兜一家の仲良し365日
2/3『節分』
甲児くんとZは、いつぞやの節分に合わせて作ったなまはげの衣装に着替える
Zのものはカイザーさんの衣装を、丈やら何やらの細かい部分をちょちょいと手直ししたもの
「今年もラムちゃんのコスプレは断られたんか?」「さすがに恥ずかしいってさ。ま、おなか冷やすのも良くないし」「せやな、また来年リベンジしぃや」「おう、諦めないぜ俺は」「ほの諦めの悪さが甲児くんの美点やんな」「…あんまり褒められてる感じしねぇな」
などなど雑談を交わしながら、夫婦の寝室で着替えたら、準備万端
一方、迎え撃つ側のシローくんと瑠璃ちゃんも、各々の武器を確認する
「ここをこうすれば、ここから豆が飛び出すからね」「はぁい」「これシローくんたちが作ったんだ、すごいねぇ」「部活でこういうことばっかやってるからさ」「ままー、るぅとにぃにでおにさんやっつけるから、みててね!」「うん、頑張ってね」
カイザーさんも交えての、ほのぼの作戦会議は滞りなく終了した
それでは、いざ開戦!
リビングの扉をバーンと開けて、「悪い子はいねがー!」の決まり文句と共に突入してきた甲児くんとZは、シローくんと瑠璃ちゃんのタッグによる豆鉄砲の連射を受けて思わずたたらを踏む
シローくんが今日のためにロボット研究会の仲間と一緒に作った自作の豆鉄砲は輪ゴムを飛ばしたぐらいのダメージしかないけど、絶妙な部位に当たるとそれなりに痛い
「何だよそれ!そんなの去年まではなかっただろ!?」「人類は日々進歩してるんだよ、兄貴!」「ちょお甲児くん!なんでワイを盾にすんねん!」「それそれー!きゃははー!」
リビング中を駆け回る家族を、ほっこりした気持ちで眺めている審判役のカイザーさん
後で部屋の掃除をしなくちゃならないけど、こんな風に楽しそうな一家の姿が見られるのなら、全然苦にはならない
被害が及ばないように避難してきている虎徹と大我を膝に乗せ、熱いお茶など飲みつつ「どっちも頑張れ~」と応援する
結果は、必殺のパイルダーオン(肩車)でパワーアップしたシローくんと瑠璃ちゃんの防衛チームが勝利した
片付けはいったん置いておいて、カイザーさんが淹れた熱々のお茶をお供に、歳の数だけ豆を食べるみんなだった
静寂は闇の調べ⑥
眞穂エンド
※ネタバレあり
善造さま…というか、高遠さまの企みも判明しましたし、志穂さまとも事実上の和解を果たしましたし、未来がどうなるかはわかりませんけど一応の解決策は見出せましたし…
あらぁ~??
これハッピーエンドではございませんの~??
…考えれば考えるほど、粗がありまくりですけどもね!

こちらが穂積家が誇るドジッ娘メイドさんの有村 眞穂さまですわ
掃除をすればバケツを引っ繰り返しモップをへし折り…
洗い物をすれば旦那さまや奥さまの大切なお皿やカップを叩き割り…
洗濯をすれば洗ったばかりのシーツを床に散乱させてドロドロにする…
それでも毎日めげずにお仕事を頑張る、小さい働き者なのですわ
…無能な働き者は殺せ、なんて怖いこと仰らないで~!
ドジッ娘萌えは古来より続く日本の伝統芸能に近しいものを感じなくもないのですが、TOSのコレットさまレベルの「そうはならんやろ」なドジならともかく、眞穂さまのように「現実でもあり得そうであり得るラインを属性のために極端に誇張した」ドジって、現代では何らかの診断名がつきそうで、かわいいというよりも不安になってくるのですわ…

でもねぇ、眞穂さまはすっごくいい子なんですのよ
誰が敵で誰が味方かわからない状況下において、眞穂さまの優しさはスーッと五臓六腑に染み渡るものがありますわ
…まあ、眞穂さまも十分犯人の可能性はあったんですけども

眞穂さまのいい子メーターが振り切ったのは、静枝さまのルートの手紙のシーンだと思いますわ
でも、静枝さまも読み書きくらい空いた時間で教えて差し上げればよかったのに…上流階級に奉仕するメイドの嗜みだ、とか何とか言って…

えーと
結局のところ、わたくしがこの館に呼ばれたのは、尚一朗さまのために臓器を寄越せというのが、事の真相だった、と
こちらのいらん入れ知恵をしたのが高遠さまで、善造さまはその通りにしようと一度は思いながらも、いざわたくしを前にすると親子の情が湧いてきて躊躇った、と
ということは、わたくしの命を狙った一連の犯行は、志穂さまの独断と暴走の結果である、と
尚一朗さまはそんなことを望んでなさそうですし、静枝さまは善造さまの思惑を知りながらもわたくしを逃がすために脅迫を行った、と
ふむ…割とあっさりした真相でしたわね
高遠さまとやらが本気で臓器移植をすれば天刑病が治ると信じていたのか、はたまた他人の身体にメスを入れたいだけのマッドドクターなのかはわかりませんし、静枝さまのルートで語られていた志穂さまの協力者についても不明のままですので、もう一段階のネタバラシがありそうですが、大筋は大体掴めましたわね
…あ、そうそう
手紙による脅迫は静枝さまの仕業だったとして、その後の木箱に詰められたフランス人形や仔猫、スズランなんかはどなたがやったんですの??
お優しい静枝さまが、一草さまのお母さまの形見の人形や仔猫、志穂さまが大切に育てているスズランにひどいことをするとは、どうしても思えないのですが…
もっと本気でわたくしを追い出そうとするなら、直談判という形も取れるわけですし…

遺産もモノホンのお金の類で、そのお金を使って尚一朗さまは他国へ行って治療を受ける…と
希望的観測ですし、日本の占領下が解かれるのもいつになるかはわからない状況…とはいえ、こちらは賄賂次第でどうにかできそうな気もしますわ…も含めて、だいぶガバガバな解決策ではありますが、それでも絶望ばかりじゃない終わり方はよかったですわ
…でもまだ志穂さまのルートと、トゥルーエンドが控えてますのよね
もっとしっかりとした、誰の目にも明らかなハッピーエンドが待っているというのかしら??