兜一家の仲良し365日
3/20『ある春の日』
春めく陽気…とはまだ言い難い、少々肌寒い川沿いの土手を、昼食とデザートが入ったバスケットを抱えたカイザーさんは、しっかり厚着した甲児くんと瑠璃ちゃんの二人と連れ立って歩いていた
事の発端は、瑠璃ちゃんが「おそとでごはんたべたい!」と言い出したことだった
てっきり外食のことだと思いきや、おそとですわってごはんたべたいの、という主張を読み解いていくと、どうやらピクニックのようなものを想定している様子だった
仔猫を拾ってからこっち、仕方のないこととはいえ、仔猫のお世話を中心に日々が過ぎていた
遠出もしていないし、瑠璃ちゃんも少し退屈なのだろう
Zが「そんならワイがチビたちと留守番しよるから、その辺まで行って昼飯でも食うてきたらええやろ」と申し出てくれたため、こうして三人でピクニックの気分だけでも味わおうと、レジャーシートを抱えて家を出てきたわけだ
(お兄ちゃんには申し訳ないことしたなぁ…)と思うカイザーさんだけど、同時に瑠璃ちゃんにも我慢させていたことを思うと、兄の気遣いを無下にはできなかった
なるべく見晴らしのいいところを選んでシートを敷くと、上機嫌の瑠璃ちゃんがシートの上をころころと転げ回る
その無邪気さを微笑ましく感じながら、シートの端の方に座ったカイザーさんは「るぅちゃん、ごめんね…なかなか遊びに連れて行ってあげられなくて」と頭を下げる
と、すっくと立ち上がった瑠璃ちゃんは「なんであやまるの?るぅ、まいにちたのしーよ!ぱぱとままがいてくれたら、るぅ、まいにちしあわせなの!」と元気よく言って、抱きついてきた
吹けば飛びそうな軽い身体を難なく受け止めたカイザーさんは、絶対にこの娘の幸せを守らなくちゃいけないと、そう思う重責すら心地好く感じていた
留守番してくれているおじじにプレゼントを作る、と花冠の制作に勤しむ妻と娘の姿を、甲児くんはこの世の何よりも尊いものとして見つめていた
今日は妄言と雑談を撒き散らす日ですわ~!
溜まったものを出すのはキモチイイですわ~!
レーンくんとぺーねろぺーとありゅぜうすのお留守番事情
レーンくんは週に四日(内訳は平日に三日、休日に一日)、バー「キルケー」でバイトしている
「キルケー」はレーンくんが住んでいる格安アパートから自転車で約十分ほど走ったところにある繁華街の一角に店を構えている
営業時間は夜の8時から朝の4時までだけど、レーンくんの勤務時間は夜の7時から日付が変わる頃まで
開店前の掃除から食材の買い出し、店長の私用を代わりに済ませるなど、雑用がメインだ
店構えも胡散くさければ、店長の人柄もいまいち信用しきれないけど、高額のバイト代に釣られて働き始めた
バイトがある日の行動パターンは、大きく分けて三種類
まず、時間に余裕がある日は、ぺーねろぺーとありゅぜうすを風呂に入れ、食事を取らせてから、出勤する
夜は二人きりでのお留守番だ
毎回「知らない人が来ても、絶対に鍵を開けないこと」、「何かあれば、すぐに電話をしてくること」、「夜更かししないこと」を言い聞かせ、家を出る
ここを押せばバイト先に電話が繋がる、と教え、私物のスマホは家に置いてくるため、店長からは仕事用のスマホを別に契約してやろうと言われているけど、なんか後が怖いので遠慮している
留守番中の二人は意外と大人しくレーンくんの帰りを待っている
あらかじめ敷いてくれているお布団の上でコロコロ転がりながら、眠くなるまで暇潰し用に買ってもらった図鑑を一緒に眺めるのが好き
字は読めないけど、たくさんの絵や写真を見ているだけで楽しいのだ
寝る時には電気を消すようレーンくんには言われているけど、半々ぐらいの確率で電気をつけたまま寝落ちする
帰宅してきたレーンくんは部屋のカーテンの隙間から明かりが漏れているのを見て、また電気を消さずに寝てるな…と電気代のことを考えて渋い顔になるけど、同時に、これまでは真っ暗な家に一人で帰ってきていたことを思うと、誰かが家で待っているというのは嬉しくもあるし、安っぽい明かりは自分を待ってくれている人がいることの証とも思えるのだった
けど、それはそれとして、朝起きたらちゃんと叱る
月に二、三回はぺーねろぺーとありゅぜうすをバーに連れてくるよう店長に言われるので、一緒に出勤する
二人の成長具合が見たいそうだけど…何を企んでるんだろう、と警戒心が湧くレーンくんだった
初日に愛車の前かごにありゅぜうすを座らせ、背中に荷造り用のビニール紐でぺーねろぺーをくくりつけてやってきたレーンくんを見て、店長が荷台にチャイルドシートを用意してくれた
やってきた二人は店に出る…わけがなく、バックヤードで出してもらった賄を食べた後は、いつもの就寝時間になると言われなくとも寝始める
寒くなってきたらレーンくんの上着を、暑くなってきたら店の備品のタオルを布団代わりにしている姿に、ケネス店長は季節の移ろいを感じる
バックヤードに引っ込んでいった店長の様子を盗み見したことがあるレーンくんだけど、特に怪しいところは見つからず、簡単な知能テストのようなことをしている場面を見張るだけだった…
たまーに、お隣のハサウェイに子守りをお願いすることもある
格安アパートなため、隣人が在室かどうかは簡単に音でわかるのだ
これからバイトだけど時間がないから、二人の食事と風呂の世話をしてやってほしいと頼むと、たびたび食事を差し入れしてもらってる恩もあるしと、ハサウェイも快く引き受けてくれる
なお、くしーはめちゃくちゃ怒る
「隣人付き合いも大事なんだよ」と説得して、一時間ほど面倒を見て帰ってくると、部屋のど真ん中で大の字になって不機嫌オーラを出しているのだった…
たまには甲児さまが好きすぎるあまりに勢い余って闇堕ちするカイザーさまでも妄想してみましょうか!と思い立ったはいいものの、どうやっても甲児さまが偉大なる愛という名の光ん力でカイザーさまの闇を片っ端から浄化していくので、どう足掻いても闇堕ちしませんでしたわ~!!!
闇だろうが病みだろうが強大な純愛の前には儚く消えゆく運命なのですわ~!!!
今日も二人の世界にはハッピーが溢れているのですわ…ちゃんちゃん、ですわ
カイザーさまを闇堕ちさせるなら、まず先に甲児さまを闇堕ちさせなきゃいかんのですわ
という妄想から派生した「不死だけど再生はしない」設定が、自分の中で謎の激論を繰り広げておりますわ
細胞の一つに至るまで焼き尽くされ、灰すら残らずこの世から消え去ったとしても、不死という概念は存在し続けるのか…
それってもうただの魂なのではないのか…
ただの魂って何やねん…
何をもってして不死と定義するのか…
どこかにはそういう設定のキャラっていそうですけど、延々と欠損させ続けるとか、そういうリョナ目的ではないパターンをお持ちの方がいらっしゃるなら、是非ともお目にかかりたいですわ
ユニコーンモードのユニコーンさまって、なんだかメカクレ女子的なかわいさがあると最近になって気付きましたわ…!
バイザー型?の目元ってそう珍しくないはずなんですけども、ユニコーンさまからは特にメカクレの波動を感じますわ…

デストロイモードの開眼とセットだから、そう感じるのでしょうか??
バイザー自体が細めだから??
不思議ですわ~!