思春期⑥
智恵理エンド
※ネタバレあり
結局のところ、誰が一番智恵理ちゃんのことを許せなかったかって、それは智恵理ちゃん自身なのよね
お父さんとお母さんにひどいことを言ってしまったという負い目、そしてそれが引き金となって二人の事故死という結果を招いてしまったかもしれないという罪悪感が、悪夢という形となって彼女を責め苛んでいたわけだ
死んでしまった人と言葉を交わすことはできないのだから、ご両親が智恵理ちゃんのことを恨んでいるかどうかを判断するのは、他でもない娘の智恵理ちゃんしかいなかったのに、三年の間に積み重なった後悔の念が、ご両親から愛されていた思い出まで塗り潰す形となってしまっていたのは悲しいね…
二人の親からもらった愛情を、世界中の誰よりも信じられるのは、智恵理ちゃんを除いて他にいないってのにさ
でも、最後はきちんとご両親と向き合えて、その上でこんな風に笑えるようになったんだから、よかったなぁ~…と
家族モノに弱いわたしの涙腺は、直撃を受けて決壊寸前までいったわ
ベタだけど、事故に遭って記憶退行してしまった智恵理ちゃんが元に戻るきっかけとなったのが、ご両親の墓参りってのは…正直くるものがあった
忘れられたままじゃ悲しいって気持ちもあったのかもしれないけど、今のままじゃ智恵理ちゃんが心の底から幸せだと感じられないってのを、ご両親はわかっていたんじゃないのかなぁ
そして、智恵理ちゃん本人も
きっと心のどこかでは、実の父親と母親のことをずっと覚えておきたいと思っていたからこそ、あそこまで早く回復できたんじゃないかと思う
一度は失ってしまった家族の形をもう一度取り戻すことができたからこそ、悲しい記憶に立ち向かう勇気を手に入れられたというところに、智恵理ちゃんが妹になった意味があったのね
でも本当なら、もっと違ったやり方で神岐家の一員となるルートもあっただろうに…
それこそ主人公の嫁として、な
まあ、それは追々実現する話なんだろう
ところで、ここまで影も形もなかった智恵理ちゃんの親戚が急にひょっこり出てきたのには驚き
普通、こんなことになってしまった智恵理ちゃんを養子として引き取るなら、親しくお付き合いしているお隣さんじゃなく、親戚筋から名乗り出るものだと思うが…
もちろん、智恵理ちゃんが辞退し続けていたって過去はあるんだろうけども
様子を見に来てるような描写もなかったし…近隣に住んでなければ、そんなものなのか??
さて、お次はみあちゃんの攻略ね
みあちゃんの人懐っこさや人当たりの良さは、彼女なりの世渡りの方法なのかも…なんて言ったこともあったけど、智恵理ルートを経て「もしかして単純にいい子なんじゃないのか…!?」と思うようになった
損得勘定なんて微塵もなくて、ただただひたすらにいい子な気がしてきた…
ごめんよ、みあちゃん