お嬢さま至上主義

とあるポンコツギャルゲーマーの日常です

ダムをブチ壊すのは洪水だけじゃないって事を教えてやれ

甲児くんとカイザーさんの365日

3/27『カウンターアタック

 

最近の甲児くんは、カイザーさんと目が合うとパチンとウインクしてくる

するとカイザーさんは、胸がズキューンとなって、はうぅ…////となるのだ

そんなカイザーさんを見て、甲児くんは「カイザーはほんとにかわいいな!」と褒めてくれるのだけど、カイザーさんとしてはやられっぱなしでちょっと悔しい

そこで頼るのは、いつものお兄ちゃん

わたしも甲児くんをドキッとさせたい!という、妹からの微笑ましい相談に全力で応えるのも、兄の務めなのである

というわけで、「甲児くんはあれでなかなか純情やからな~ほな、こうしてみ」と、お兄ちゃんから伝授してもらった新技をさっそく試すチャンスがやってきた!

いつものようにウインクしてくる甲児くん…に、今だ必殺のカウンター投げキッス!

あまりの威力に椅子から引っ繰り返った甲児くんに、カイザーさんはどこかから狙撃されたのかとひとしきり慌てた

 

 

 

今日はカイザーさん人外パロ妄想の日

例の魔女っ娘カイザーさんと、雪ん子カイザーさんだよ!

 

 

 

ついに魔法が使えるようになったカイザーさん、集会でみんなに報告すると場が沸きに沸いた

みんなして、何となく「この娘は一生魔法が使えないままだろうな~…」と半ば諦めていたので、喜びもひとしおだったのだ

当然、みんなが気になるのは「相手は誰!?」なんだけど、恥ずかしそうなカイザーさんから告げられた名前に「兜甲児って…あの兜甲児…?」「当代最強のエクソシストで歴代最高の問題児だって言われてる、あの兜甲児…??」「絶世の美女だろうが幼気な子どもだろうが、見境なくぶん殴る教会の暴力装置だっていう、あの兜甲児…???」となって、カイザーさんは一生懸命「甲児くんは悪い人じゃないよ~!」と説明した

昔に比べるとだいぶ大人しくなった魔女たちは、教会に目を付けられるようなことがないよう気を付けているので、甲児くんと直接関わったことはない人ばかりだけど、何しろ甲児くん自身が結構派手にいろいろやらかしてるので、嫌でも情報は入ってくるのだ

でもカイザーさんがあんまり必死に擁護するもんだから、まあこの娘がそこまで言うなら、噂に聞くようなヤベーやつではないんだろう…と思い直して、からかいタイム、もとい祝福ムードへ移行する

魔女の中では若い方のカイザーさんは、他の魔女からすれば妹みたいなものでかわいいんだ、これが

高ランクのエクソシストである甲児くんの精力は、色欲の魔女たちからすればご馳走なので、いいないいな~わたしもやりたいな~と羨ましがられるも、カイザーさん的には自分よりキレイでスタイルもいいお姉さまたちに甲児くんが狙われているというのは由々しき事態であり、はわわ…となってるところに「ちょっとつまみ食いしていい?」と聞かれて、とうとう我慢できずに「こ、甲児くんは、そういうことは好きな人とするものだって言ってたから…だから、わ、わたし以外とはしないの…!」と真っ赤になりながら主張した

それを聞いて、ものすごくほんわかした気持ちになり「冗談だってば~!あんたのいい人、取ったりしないって~!」とみんなで慰めた

でもテンパってるカイザーさんは超がつくほどかわいいので、まだまだからかいたくなるもので…

一級エクソシストのベッドテクはどの程度のものなのか、だの、大きさはどうだった、だの、早いのか遅いのか、だの、赤裸々な質問の数々に、そんなの比較対象を知らないからわかんないよ…としどろもどろになって泣きそうになっちゃうカイザーさん

さすがにからかいすぎたか…と反省した魔女たちは、最後にこれだけは聞いておかないと、と大切な妹分であるカイザーさんに「兜甲児は、ちゃんと優しくしてくれた?」と聞くと、小さいけれどはっきり「…うん」と答えたので、甲児くんには合格点をあげることにした

いくら色欲の魔女といっても、やはり初体験の思い出は大事にするべきだと考えているのでね

このままカイザーさんが甲児くんといい関係を続けてくれれば、いずれは教会の重要ポストに就くだろう甲児くんを通して教会と魔女組合との間にパイプができることになる…という政治的な思惑もなくはないけど、今はただ、そういうのを抜きにしても二人がうまくいくよう見守っていこうと思う魔女たちだった

 

あれから暇さえあれば魔法を使う練習をしてるカイザーさん

お母さんの形見だという箒に乗って、右にフラフラ、左にヨタヨタしながらなんとか飛んでる様は、危なっかしくて仕方ない…

万が一、落っこちてもフォローできるよう、デカくしたZに乗って後をついてく甲児くんは、休憩タイムにどうしてそこまで頑張るのか、カイザーさんに聞いてみた

いわく、魔女が子を成す条件として、魔力が最大まで満ちている時に精を注がれると妊娠できるそうなのだが、その精度は百発百中なので、こうしてこまめに魔力を消耗しておかないと今夜にでも赤ちゃんできちゃうかもしれないから…と照れながら言われて、もしかしなくても誘われてるのか…と、甲児くんはZの前だというのにそわそわしてしまった

(後で散々野次られた)

 

 

 

せっかく恋人になれたのだから、雪ん子カイザーさんとチューがしたい甲児くん

でも、そもそもカイザーさんはキスがどんなものなのか知ってるんだろうか…と聞いてみると「知ってるよ、前に公園で男の人と女の人がしてるの見たことある」とのこと

(甲児くんと一緒にいない時のカイザーさんは、人には見えない魂だけの状態であちこちぶらついてる)

知ってるなら話が早い、と迫ってみるも、なぜか渋られる…

ええ…俺とは嫌ってことか…??と不安になる甲児くんに、カイザーさんが心配そうに「だって…すっごく長い時間ひっついてたんだよ。あんなにひっついてたら凍傷になるだけじゃ済まなくて、くっついたところの皮膚がベリベリ剥げちゃうかもしれないよ…??」とすごい怖いこと言われた…

いつぞやのち×ぽがもげる話といい、何でそう怖いことばっか言うんだ…と思いつつも、それだけ真剣に心配してくれてるのは嬉しいので、甲児くんはちょびっとだけチュッてするくらいなら問題ないはず、とカイザーさんを説き伏せて、念願のチュッチュをさせてもらった

ひんやり冷たくて気持ち良かった

 

カイザーさんのために窓も扉も開けっ放しの、雪が吹き込んでくるクソ寒い部室内で、コートにマフラー、手袋、耳当て完全防備のさやかさんがオカルト本をペラペラめくりながら、雪ん子の記憶は核に蓄積されて、その核が融けてなくなってしまうから記憶も失われるということだけど、それなら魂の連続性はどこから来るのかしら、という話を振ってきて、門外漢の甲児くんとカイザーさんはひたすら首を傾げるしかなかった

人間ですら、記憶を失えば以前とはまるで人格が変わってしまうくらい、記憶というものは大事なはずなのに、それを毎年なくし続けてるカイザーさんが去年や一昨年のカイザーさんと同じ性格、振る舞いをするのはどういう理由からなのだろう…もしかすると、そこにカイザーさんの記憶を保持するためのヒントが隠されているかもしれない、というのがさやかさんの考えだ

魂がどうのこうのってのはスピリチュアルに属する話になってきて、UMAや日本妖怪専攻の自分は畑違いだけど、広義の意味でオカルトであることに違いはないから、ちょっと調べてみるわね、と言うさやかさんの頼もしいことといったらなかった

甲児くんも次の休日に図書館へ行って、それらしい本を借りてみたけど、知恵熱が出そうになるくらい頑張っても、大した収穫はなかった…

 

 

 

魔女っ娘カイザーさんは甲児くんのおかげで魔法が使えるようになったし、雪ん子カイザーさんにも新展開の兆しが見えつつある…!

ええ、ええ、ゆっくりじっくり育てておりますとも