甲児くんとカイザーさんの365日
7/14『ヒマワリ』
夏の長い日の下、買い物からの帰路にヒマワリの咲く道を選んだ甲児くんとカイザーさんは、徐々に橙色に染まりゆく空とヒマワリのコントラストとを楽しみながら歩いていた
周りには、同じようにヒマワリを見に来た人たちがいる
ヒマワリと背比べしながら「大きいねぇ」とキャッキャしてる女子高生を横目に、カイザーさんが俯きがちに「確かにヒマワリって背の高い花だけど、わたしより大きいものはここには咲いてないね…」と、しょんぼり気味だ
甲児くんは「大きいことはいいことだ」と思っているけど、カイザーさん的には時々コンプレックスに感じられるらしい
そんなカイザーさんを甲児くんは手招きして、一緒にヒマワリの根元にしゃがむ
「下から見るとすげえ迫力だな!」と楽しげに笑う甲児くんに、カイザーさんもつられて笑った
次の日の甲児くんのお弁当は、カイザーさんが薄焼き卵でヒマワリを描いてくれていた
BLUE⑨
総評
※ネタバレあり
透き通る夏空のような、弾けるラムネのような、清々しくもどこか切ないひと夏の恋物語「BLUE」をコンプリートしたので、その総評タイムだ!
主人公は足の怪我が理由で、大好きだったバスケを断念せざるを得なくなった過去を持つ
けれど、元はと言えばその怪我も、悔いを残さないようにやり切って終わりたい、という思いからきたものであって、半ば主人公にとっては納得ずくの結末ではあって…
それでも幼い頃からバスケ一筋で生きてきた主人公に、バスケを失った生き方というのは、あまりにも空虚だった…

という主人公の境遇が、作品のバックボーンとして共通ルートで大きくピックアップされてるのね
ここから、各ヒロインが抱える悩みや問題と、どうやって重ね合わせていくかが物語の出来の良し悪しを分けるターニングポイントになると考えたんだけども…
結論から言えば、そんなにうまいことやれてるシナリオはそうそうなかった
水帆ちゃん、なずなちゃん、雪乃(佳苗)ちゃんのルートでは、彼女たち個人の問題点にシナリオが引きずられ、鈴子ちゃんのルートでも関係性は希薄…どころか、思いきり地雷を踏み抜かれる
そう考えると、この中では春ちゃん、みりあ先生のルートが多少はまとまっていたとは思うんだけども、いかんせん、春ルートは水帆ルートからの派生で描写不足、みりあルートはそもそも尺が足りないという致命的な弱点があるのだった…
一応、どのルートでも主人公は未来に向かって進む選択をしたのだから、バスケへの執着と現在地点での停滞からは抜け出せたと思っていいんだろうけど、スカッとするようなエンディングは一つもなかったなぁ
たぶん、その役目は水帆ちゃんが負うべきものだったんだろうとは思う
思うけども、あれではちょっと…
誰にだって人生の途中で、有形無形に関わらず大切なものとの別離は何度か経験するはずで
その時どういう行動を取るのかは人の数だけ考えられるし、そのどれもが最終的には正解になるんだろう
だから、主人公にもそういうわかりやすい決着をつけてほしかった
…そもそも、エロゲーの主人公は主人公であって主人公にあらず、本当の主軸となる部分はヒロインにおいて然るべき、とはわたしも思うんだけど、一応これだけバスケのことを擦られちゃうと無視するわけにもいかんでしょ
エロは各ヒロインに一回ずつ
雪乃ちゃんと佳苗ちゃんはそれぞれ別カウントなので、雪乃(佳苗)ルートのみ、二度楽しめるぜウヘヘ
内容は、ごくごくシンプルな純愛エッチ
でもなぜかみりあ先生だけケツも掘られる
なんでやねん
古いゲームだもんで、システム面ではやはり難点がちらほら出てくる…
「次の選択肢までスキップ」機能を使うと、未読でも容赦なくすっ飛ばされていくので、既読スキップには「既読文章をスキップ」機能を使おう
これをオンにすると、一度読んだ文章は強制的にすっ飛ばされるよ
一見便利なように見えて、あのシーンもう一度読み返したいなってときには、いちいちスキップを止めなきゃいかんからめんどくさいよ
そしてスキップを止めた時には、半々くらいの確率で既読スキップ機能がオフにされる
毎回オフになるならわかるけど、オフになる時とオンのままの時が半々くらいなんだよね
なんでやねん
共通ルートが長めだからスキップ機能は活用していきたいところだけど、日付の表示と授業中を意味するカットインはなぜか飛ばせないので、地味にストレスだった

これがそのカットイン
おかっぱのモブ子ちゃんかわいいぜ
後はやっぱり…夏でも涼しいって設定はともかくとして、7月になっても私服で長袖を着続けるセンスは…どうなのかな…
制服は夏・冬の両方のデザインを見せたかった…とか、まだ理由がつけられなくもないけど、私服は…
日焼け防止の薄手の上着とかならともかく、鈴子ちゃんとかニットワンピみたいなの着てたぞ
気温20℃切ってんのか??
美少女ゲームに最も似合う季節、それが夏!
理由は単純、ヒロインたちが身体のライン出まくりの薄着になるし、水着も合法で着せ放題だから!
…だというのに、この作品は…ハァ~(クソデカ溜め息)
そんなこんなでトータルとしては微妙な評価になってしまった、「BLUE」
攻略難易度はそんなに高くない(マップ移動で移動先にどのヒロインがいるかわからないのは初見殺しではあるが)し、意中の娘とうまくフラグが立てられなくても最終的にはみりあ先生が拾ってくれるから、初心者向けではあると思う
何から始めればいいか迷ってる人には、一考の余地はあるかもしれない
お次はMielの「ドSなスパルタ巨乳女教師を巨根でドMな孕ませオナホにした学園性活日誌」をプレイ中
タイトルだけ読めば実際にプレイしなくても内容が語れるタイプのエロゲは嫌いじゃないわよ