秋のうららの⑤
芳実エンド
※ネタバレあり
芳実さぁん…
しゅきぃ…
ぽやぽやしてて優しいお姉さんヒロインって、前々から結構好きだったんだけども、それでも圧倒的年下派だった頃の自分からしたら、想像つかないレベルで芳実さんはハマった
一見しただけでは、いかにもって感じの大人のおねーさんで頼れそうな雰囲気なのに、頻繁にその辺で行き倒れてるわ、何の仕事で生計を立ててるのか不明だわ、ちょっと目を離すとふわふわ風に乗って飛んで行っちゃいそうな風船みたいな女の子で、ものすごい庇護欲を掻き立てられるというギャップがたまらん
それでいて決して包容力がないってわけじゃないんだよな
本当に辛い時、苦しい時には黙って傍にいてくれて、何も言わずに優しく包み込んでくれる女神のような一面も持っている…
これで好きにならずにいられるか!?
いや、いられん!(断言)
というわけで、すっかりお気に入りヒロイン一位の座に収まってしまった芳実さんなのだった
いや、かわいさだけでいうなら、小鈴ちゃんもまゆちゃんも鮎ちゃんも、ちまりちゃんだって引けは取らないんだけどね??
(ちまりちゃんに関しては、個別ルートが思いっきり足を引っ張ってるけども…)
こりゃあ俺の嫁レースは同率一位が何人も出てきそうだなぁ
シナリオの内容も、ちまりちゃんは一体何だったんだ…ってぐらい、よかった
人情味に溢れた話でさ、まさに下町のお伽話って感じ
大量の現金でもなく、ましてや金塊でもなく、あえて小判というアイテムをチョイスしたところにも、日本昔ばなし的な趣を感じてエモいよね
主人公はこの小判を自分たちの借金返済に使ったって、別によかったとは思うのよ
私利私欲というよりは、妹たちに楽な暮らしをさせてやりたい、何より大好きな芳実さんの幸せに繋がるはずだっていう考えが根底にあったわけだしね
でも、そこで「今までお世話になってきた人に恩を返す」という道を選んだところに、主人公の人柄がよく表れていたわ
こういう奴だから、周りの人もほっとけなかったんだろうなぁ、とか
それに対して芳実さんが「ワタシの幸せはお金じゃない」と返すのが、またいいんだよ~
幸せの青い鳥じゃないけど、幸福なんてものは案外に身近に転がってるもんなんだよね、きっと
しかし、芳実さんよ…
こんなにも大量の小判が入った壺、一体どこで手に入れてきたんだってばよ…
まあしかし、そういう野暮なことは言いっこなしよな!
この町が好きだっていう芳実さんの心からの気持ちに、神さまが応えてくれたに違いないさね
何よりも純粋な芳実さんの想いが、巡り巡って町の人たちを助けることになったわけだ
うーん、いい話
小鈴ちゃんとまゆちゃんも空気になることなく、奥さんになった芳実さん、そして生まれてきた二人の愛の結晶…と、どんどんと家族の輪が広がっていったラストシーンは、家族というものに憧れていた主人公の境遇を思うと、涙が出そうになるほど素晴らしいものだったと思うわ
これよ、こういう読後感をわたしは求めていたんだよ!